斎藤さんを含む警備員の車両を襲撃した映像をネットで公開する。襲撃シーンだけではない。斬首映像や自爆の瞬間をネットで見せるといった、これまで誰も想像すらしなかったことが、イラクで起きている。

(写真右:イラク軍が押収した、アンサール・スンナ軍発行のパンフレット。(A5サイズ・5月11日撮影)アンサール・スンナ軍 メディア部門発行 月報「世界のイスラムニュース」とあり、サウジ、アフガン、チェチェンなどでのイスラムの抵抗運動が紹介されている。)

昨年、ファルージャ近郊で日本人が拉致された事件では、ビデオ撮影した映像がビデオCD(VCD)として、アル・ジャジーラやAP通信などに持ち込まれた。イラクでビデオCD制作なんてできるわけはない、こんな疑問から日本では、人質の「自作自演説」まで飛び出した。

イラクでは、ビデオ映像を加工・編集してビデオCDにするというのは、とくに珍しいことではない。フセイン政権下では、衛星放送視聴は禁止だったが、外国の人気映画のビデオCDは1枚100円前後で売られており、ビデオCD再生機もひろく普及していた。結婚式では、専門のビデオ業者を呼び、映像にタイトルや効果を加え、ビデオCDにして思い出に残すのが一般的だ。

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