<北朝鮮>麻痺した水道網...井戸水だけが頼りの住民
【取材・撮影 沈義川(シム・ウィチョン)2008年10月】
北朝鮮西南部・黄海南道の、ある村。共同の井戸で水を汲むために並ぶ住民たち。ある男性が列に割り込むと、他の住民が抗議を始めた。兵士たちも大き なバケツを持って水を汲みにやってくる。幼い少女は大きな天秤に水をいっぱいにため、自宅まで歩いて運んでいた。水道から水が出ず、井戸水を分け合い、毎 日家まで運ぶ。そんな光景が、ここでは当たり前のようになっている。
2009年まで平壌に暮らしていた脱北者は、この映像を見て、次のように説明した。
「平壌と違い、地方では水道網の整備率がとても低いです。水道があったとしても、頻繁に停電するため、(ポンプが動かず)水が出ない時間が長いんです。だ から飲料水を得るためには、井戸へ行かなければなりません。井戸がない村では、住民たちがお金を集めて井戸掘りをするほどです」 (整理=南正学)
動画 (01分29秒) (C)ASIAPRESS