◆南北会談喜んだ北の民衆
4月27日の南北首脳会談から4週間余り、北朝鮮各地に住む取材協力者から、住民たちの南北会談への反応が続々届いている。現段階では、南北会談に対して歓迎と期待の声が圧倒的に多い。
「皆、大喜びでした。涙を流す人もいました。関心が高くて、大概の人は労働新聞に出た共同宣言文を詳しく読んでいましたね」
北東部の咸鏡北道会寧(フェリョン)市に住む労働党員の男性はこう言う。
普段は金正恩氏を三代世襲だと厳しく批判する両江道(リャンガンド)の女性も
「市場でも、道を歩いていても、南北会談の話で持ち切りでしたね。私も、金正恩(キム・ジョンウン)元帥が板門店を越えて文在寅(ムン・ジェイン)大統領と握手した時は目頭が熱くなりました」
と振り返る。
平壌と他の地方都市の人々にも訊いたが、金正恩―文在寅会談については肯定的な意見がほとんどだった。と同時に、一様に口にするのが、暮らしの改善と韓国への期待である。
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