◆まもなく現れた“協力者”の言葉に希望がわく
(写真右：マガル族の伝統的な“サランゲ踊り”を練習するガルティガウン村の子供たち。）
この後、“協力者”は、それほど待たずに現れた。「リーダーに会うのは不可能」と、ＤＣＭに言われた日の午後、私たちが滞在するガルティガウン村のバザールに、女性のマオイストも混じった７，８人のグループがやってきた。
このなかの一人で“サンバト”という党名をもつマオイストが、「自分は通信機をもっているので、それでリーダーと連絡を試みる。通信機で連絡できなくても、人を送ってでも連絡をする」と、心強い返答をくれたのだ。サンバトは、私が昨年ルクムで会ったルクム郡人民政府議長で、マガラート自治区人民政府の“国会議長”を務めるサルン・バタ・マガルと別れてきたばかりであることも明らかにした。
どうやら、リーダーの何人かは、それほど“遠く”ではなく、ここから歩いて１，２日の距離にいるらしかった。さらに、暗くなってからバザールに現れた“サンガム”というマオイストも、「時間はかかるかもしれないが、必ず会わせる手配をするから安心して待て」と言ってくれた。
サンバトもサンガムも、ロルパ出身のマガル族で年齢は30代前半に見えた。彼らの自信を込めた言い方から、２人ともロルパ郡ではある程度責任のある地位にあることがわかった。後にわかったのだが、サンガムは１１の郡からなる“特別区”の事務局メンバー、サンバトはついこのあいだまで、ガルティガウンを含めた３つの村からなる第４地区の党ｉｎ竏窒モ・≠窒№・i責任者）を務め、先日の中央委員総会の決定で移動が決まったばかりだった。
（ 写真右：子供たちの練習のためにネパールの太鼓“マーダル”を鳴らす。ガルティガウンはマーダルの産地としても有名）
２人のマオイストの言葉を信用して、私たちは待つことにした。
しかし、ガルティガウンでじっと待つのも時間の無駄と思い、明日24日から３日間にわたって、隣のコルチャバン村で開かれることになっている“ジャナバディ・メラ（コミュニスト祭り）”を見に行くことにした。
マオイストが主催するこの祭りには、ガルティガウンからも参加することになっており、バザールでは朝から伝統的な“ダマ”や“マーダル”という太鼓の鳴らす音に合わせて、マガル族の踊りを練習する子供たちの姿が見られた。
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