バグダッドの友人と電話で
友人はスンニ派クルド人のバグダッドっ子。現場で時々通訳をお願いしている。

tama_saddam.jpg【フセイン元大統領の死刑判決を伝えるアル・サバハ紙/2006年11月8日掲載】
「元気?話してもいいかな」
「いま家にいるから(※)大丈夫だよ」
「バグダッドはあいかわらず?」
「まあね。さっき、近くでカチューシャ砲のようなデカい音がしたよ」
「それって(スンニ派)武装勢力が米軍を攻撃したの?」
「違うよ。ミリシア(サドル師の民兵組織マハディ軍)がスンニ派地区を攻撃してるのさ」
「サダム(元大統領)に死刑判決が出たね。バグダッドの友人とかの反応は?」
「シーア派の友だちは喜んでるかな。スンニ派の中には悲しい、って言ってる子もいたけど…。僕たちのメインの話題ではないよ。本当にどうでもいいことなんだよ。あんなのショーだもの。みんな毎日を生きることで、頭が一杯なんだから」
「アメリカの中間選挙、イラク政策が争点になったともいわれてるけど」
「民主党が勝ったんだよね。でも、別に何とも思わないな。かれらがイラクの人たちの苦しみを理解したわけではないから。アメリカ兵がたくさん死んだ、これではいけないって、それだけなんだよ」
「そんなことより、妹の結婚が決まったんだよ。結婚式来れそう?」
以下略。
※私はイラク人の友人と英語で会話をする。そのため携帯へ電話をするとき、まず話していいかをたずねる。バグダッドの路上などで英語を話すことは、米軍の協力者やスパイと間違われるため、非常に危険なのだ。

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