見えるのは、中国製のサイダーの瓶、ハングル文字の見える酒瓶、そして中国の飲料水のペットボトルに空き缶。
会話から、ガラスの空きビンが1本40-50ウォン程度で取り引きされているようだ。すると、結構いい値段になる。
参考までに、白米1キロは市場で1300ウォン程度、教員の給与は月2000ウォン程度。
空きビンや缶・ペットボトルの売り手、買い手を、座り込んで待つ女性たち。
そして、買い付けに来た男性が財布を開いている。
これらの映像が物語っているのは
?首都平壌の老人たちが、しっかり市場経済に参加していること。
一日に空きビン30本でも集めれば、結構なものが市場で買えるのだから当然といえば当然だ。
老人たちは、労働力を提供して市場から代償を得ているのである。
この映像を平壌市民の「貧しい姿」と捉えるのは正しくない。
?そして、連載の第一回目でも述べたが、廃品の回収→再利用、再加工、あるいは中国への輸出 というリサイクルの流通市場が北朝鮮の中に成立していることを物語っている。
労働党や政府と関係のないところで動いている「民衆自立経済」だといえる。