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【移動の自由のないビルマでは、ビルマの人はもちろんのこと、外国人観光客も、国内移動をする際であっても各地域の出入りにはイミグレーションの係官からパスポートチェックを受ける】
彼が言うには、「この国もここに住む人も孤立させてはならない。なんとか関わり続けるのが一番だと思う。そのために観光客が訪問するのは仕方のないこと。もっとも、いかに "Lonely Planet" がビルマの国の実情を書いたとしても、おそらくほとんどの観光客は政治的な事柄に無関心だろう。そんなことを観光客に期待する方がおかしいんだ」と。

彼の言うことは、もっともらしい。
だが、どうも腑に落ちない。

それって、理屈としては通るかも知れないが、何かがおかしい。
政治的に混乱している軍事政権国家の渦中に居ながら、自分があくまでも当事者ではない立場での語り口のような気がする。

それに軍事政権下が数十年続いている現実とその「期間」が全く考慮に入っていないようだ。
一時的な通りすがりである観光客に、それを求めるのは無理なのだろうか。
つづく

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