ヨンギル:だけど、パラ(パラチフス)にかかった人間と、手術した人間は幹部になれないというじゃないですか?障害のある病気に指定されてしてしまったそうだよ。記憶力がなくなるから。
トクス:お前、パラにかかったことあるのか?

ヨンギル:うん。朝鮮人でパラにかかってことのない人間がどこにいますか?
ミョンハク:病気になったことがあるとかないとか、ごたごた言わさないようにしないと。班長の所に行ってがつんと言うてやれ。
注1 職場や地域単位での配給ではなく、最末端の隣組組織を通じての配給。
注2 ビンの首の下部分に付いた小さなラベルをわざわざ「ネクタイ」だと呼んで「高級」イメージを強調したお酒。包装を軽視する北朝鮮経済文化では、金正日のプレゼント用の酒ビンにだけ「ネクタイ」を付ける。例として、「太平酒」や「朝鮮人参酒」がある。
注3 労働鍛錬隊

国家の政策が立て続けに失敗してきた北朝鮮では、合法と違法の間のグレーゾーンがどんどん拡がっていった。
このグレーゾーンで活動をする住民たちを、「思想改造」「鍛錬」という美名のもとに、裁判もなく無報酬で強制労働させる。
この者たちが臨時に所属させられる機関を「労働鍛錬隊」といい、各地の市、郡そして連合企業所に一か所ずつある。

保安署(警察)の管轄である。職場に出勤しない者、脱北して中国から送還されてきた者、「生活総和」と呼ばれる思想検討集会をさぼった者などが収容される。
期間は普通1か月から6か月程度。環境は劣悪で死者が出ることもあるという。
鍛錬隊には、普通数百人程度の収容者が拘束されていて、「コッパック」「黒い雲部隊」「行くぞ部隊」などの隠語で呼ばれている。(石丸次郎解説)
(この資料は2006年9月 記者シン・ドソクが提供したものをチェ・ジニが整理した)

おすすめ<北朝鮮> 写真特集・無料動画… 

★新着記事