アジアプレス・ネットワーク インタビュー

特集 イラク戦争 吉田敏浩(1)

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【厚木基地から飛び立った米軍FA-18戦闘攻撃機】(撮影:吉田敏浩)

 

 

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【米軍による武装勢力掃討作戦の空爆で重傷を負った女性】(バグダッド・2004年 ASIAPRESS)
 
 
 
 
 
 

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このかんアメリカによる戦争、コソボ、アフガニスタン、イラクは、まず空爆がありました。「ピンポイント攻撃で犠牲を最小限にできる」ともいわれていますが、こうした「戦争のスタイル」をどう見ますか?
ピンポイント攻撃と称していますが、標的の周りも爆風によって広範囲に破壊し、非戦闘員も含めて殺傷するのが、空爆の実態です。それは「付随的被害」と呼ばれます。また、標的に関する情報の誤りで、何の関係もない場所が空爆されて被害者も出ます。それは「誤爆」と呼ばれます。
アメリカ軍・政府は「最小限のやむをえない犠牲だ」と弁明しますが、「付随的被害」も「誤爆」も戦争計画の段階からすでに計算ずみ、織り込ずみのうえで実行しているのが空爆です。
「付随的被害」や「誤爆」が積み重なって、多数の人びとが殺傷されています。圧倒的な軍事力で他国の人びとに流血と死を強いる空爆は、計画的殺人だと思います。 次へ >>
<聞き手・構成 アジアプレス・ネットワーク 編集部>
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【関連書籍】

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反空爆の思想
吉田敏浩 著 (2006年刊)
1218円 (税込)  NHKブックス
日本放送出版協会
ISBN 978-4-14-091065-8
第1次世界大戦からイラク戦争まで、兵站のコスト削減・死傷者の減少を狙って、地上戦から空爆に邁進してゆく過程をつぶさに跡付け、自身のビルマ(ミャンマー)での空爆体験を元に、空爆にノーを訴える思想を紡ぎ出す。

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