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【日曜日総統府前の国民党の集会】
「ボイコット」
チベット報道の影響の広がりを軽視できないと判断した馬英九候補。昨日は、ついにオリンピックボイコットに言及した。
謝長廷陣営は、中国軍によるラサ暴動鎮圧を繰り返し取り上げ、馬英九が勝てば台湾がチベットになると、発言を強めていた。
危機感をもった馬英九は、突如昨夜、犠牲者を悼む夕べなるものを取り繕い、中国がこのままチベット人民を圧迫し続けるなら、夏のオリンピックをボイコットすると宣布した。
仰天した謝長廷は、オリンピックよりも、中国との統一という目標こそ放棄すべきではないかと反論したが、明らかに動揺があらわれていた。
この間劣勢の謝長廷陣営は攻め手に欠いていた。馬英九の米国永住権問題ぐらいしか有権者にアピールする突破口がなかったからである。しかしグリーンカードは、台湾人のちょっとしたカネモチの多くが手に入れており、投票行動に影響を与えるとは思えなかった。
そこへ降って湧いた「ラサ事件」。謝長廷陣営はわっとばかりにこれに飛びついたのだが、馬英九陣営は、思いがけないショーを演出してきたのだ。
日曜日の大結集で、馬英九は台北に顔をみせなかった。台南にいた。陳水扁の故郷であり、民進党の票田がある。夫人(すでに第一夫人と呼ばれている)もずっと南部に張り付いている。台南・高雄さえ五分の戦いができれば…という読みである。

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