6月19日の集会(上)
※お断り ミャンマー(ビルマ)入国取材の安全を期して、宇田有三氏は「大場玲次」のペーネ ームを使用していましたが、民主化の進展に伴い危険がなくなりましたので、APN内の記事の署 名を「宇田有三」に統一します。
【旧首都ラングーンではNLDの活動はなんとか続けている。だが、地方都市では軍の圧力によりその活動は維持できずに事務所が閉められている(モン州)】
どんよりと曇った朝8時過ぎ、ラングーンの下町の中心スーレーパゴダ付近からタクシーに乗り込む。
運転手に行き先をユザナホテルと告げる。タクシーは20分も走ると、ビルマのシンボルともいえる黄金に輝くシュエダゴン・パゴダの東入口前を通り過ぎた。
ホテルに通じる道を北に向かうにつれ、路上でたむろしている男たちの姿がいつになく目についてくる。
2トントラックを改造した乗り合いバスが数台停まっている。
これも普段なら見られない光景だ。
ホテル前でタクシーを降り、そこから西に向かって約30メートル進む。
すると前方に人だかりがしているのが目に入る。
私の歩いている通りの向こう側に建つのは、NLD(国民民主連盟)の本部である。
実は今日6月19日は、ビルマの民主化指導者アウンサンスーチー氏の62歳の誕生日である。