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【写真:ビルマ本土最南端の漁村に住むマレーシア出身のシュー民族の男たち。漁で使う網の手入れに余念がない】
「なんでビルマ語を話しているの。二人とも、カレン人でだろう」
「いや、私はスゴー・カレンだからポー・カレン語が分からないのだよ」
本当に「同じ民族」なのに、別の言語を使っている。
外国語ほど言語の違う民族を1つのまとまりとして括っているのは、言語を超えたまた別の共通点や繋がりがあるようだ。

1年近く、ビルマの最北の村から最南端の村に足を運ぶ途中で、興味深い民族に出会った。
彼らは、その中には、この135の民族に含まれない人びともいた。
外部の人にはもちろんのこと、ビルマ人でさえ噂で聞き及んだだけの人びとの姿であった。
彼らに会うたび、「民族」という概念とはいったい何なのか。これまでの考え直してしまうことがあった。
前回に引き続き、そんな人びとの姿を写真で紹介する。
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【写真:ビルマ本土最北の村タフンダムの、さらに最北の家に暮らすチベット人のサーエェイさん(47)と娘のリィョンドンさん(7歳)。ビルマ最北の村々には12月縲怩P月頃、雪が降る。後方の山にはまだ雪が残っている】

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【写真:ビルマ本土最南端の村に住むマレーシア出身のシュー族の人びと。顔に「タナカ」を塗り、ビルマ語を話す。宗教はイスラム教】
<注>本文中の村名や人名は、彼らの口から直接聞いた発音を日本語にしたため、学術的な記述や通称名と異なる可能性があります。
終わり

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