寝ぼけて両親の問いにぽつりぽつりと答える女の子の言葉から、両親は事件の大筋を掴んだ。
翌日、母親はこの件を保安署(警察)に知らせる一方で、一緒に遊んでいた子供達にその時の状況を詳しく聞いて回り、犯人の男の人相についても尋ねた。
通報を受けた保安員らが現場検証を行うと共に、犯罪歴のある男らの写真を何枚か子供達に見せ、この中に犯人がいるかどうかを訊いた。子供達の証言に基づいて犯人のモンタージュ写真が作られた。

保安所ではこの写真を複数作成して、各人民班(隣組組織)、学校、幼稚園に配布した。
指名手配された犯人は約二〇日後に他の村で逮捕された。
学校帰りの小学生の女の子を襲おうとしたところを通りがかりの人に見つかり、通報されたのだった。その男はその場で余罪についても自供したという。
被害を受けた女の子の父親は犯人逮捕の知らせを聞いて、直ちに保安署に駆けつけ、棒を振り回しながら犯人を殺してやると言って暴れたが、保安員達に取り押さえられた。

犯人は現在、有罪判決を受け服役中である。
資料提供 ペク・ヒャン(白香)
二〇〇六年一二月
(整理 チェ・ジニ)

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