APN_080722_haekyong_002.jpg【男子は2年間の兵役につかねばならない韓国だが、代替服務制度の導入が検討されはじめた】(FILE)

韓国の憲法では、国防の義務が謳われ、満18歳以上の男子は30歳までに24か月(陸軍基準、2014年まで18ヶ月短縮される)兵役につかねばならない。その兵役を代替服務できる制度の導入が検討されている。

昨年9月、国防部は「宗教的または良心的な理由による兵役拒否者に対し、早ければ2009年から代替服務を認めるようにする」と発表した。兵役の代替服務の場所として、ハンセン病の患者が暮らしている小鹿島(ソロクド)の病院や釜山(プサン)の近くにある結核病院など、9つの国立特殊病院と200余りの老人専門療養施設などが検討されているという。代替服務期間も現役兵の2倍に当たる36ヵ月で、場所も自分で選べない。また、合宿をしなければならない。

これまで兵役を拒否すれば罪となり、刑務所に行かねばならなかった。代表的な事例は宗教団体「エホバの証人」の信者の若者で、これまで約1万人が兵役違反法で逮捕され、現在も800人以上の若い信者が服役中だという。
6年前から「平和のため、銃を持ちたくない」との信念から兵役を拒否するものが現れはじめた。彼らは「良心的な兵役拒否者」と言われ、これまで28人が軍隊の代わりに刑務所で1年6ヶ月過ごす‘前科者’の道を選択した。

私が4年前に取材した出版社の経営者、林成桓(イム・ソンファン)さんも「軍隊で人を殺す練習さえしたくない。その代わりに福祉ボランティアなどの公共的な任務で代替できるようにしてほしい」と私に訴えた後、刑務所に入った。
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