「民衆はだんだん嫌になっています」3 取材 シム・ウィチョン
いまや大企業なみのジャンマダン
チョン:ジャンマダンでは国家の儲けも多いはずなんだが。
例えば、私が市場で靴の商売をやるとすると、幅五〇センチぐらいの売り場を設けてくれる。そのスペースが稼ぎ出してくれるわけだが、市場を管理する連中が、品物を見て、そのスペースの一日の平均の稼ぎの当たりをつけて、一日当たりの市場使用料を取る。それは税金も同然でしょう。
その税金を一日平均でおよそ三〇〇縲恷l〇〇ウォンほど取る。中心区域の市場は、売り手が一万人から一万五千人にもなる。それほど多いんですよ売る人たちは。一万人から数百ウォンずつ取るだけでも、どれぐらいになるか。
クァク:そうですよ、簡単に見ても一週間で労働者一人分の月給を支払うことになるでしょう? だから商売人一人が一か月なら、労働者四人分の月給を出すことになります。それだけでも市場一つが四万人の企業所に匹敵するわけだ!
チョン:市場管理所がその金……税金を取って、市場のある区域に入金して、年金生活者や、朝鮮戦争参加者をきちんと面倒見てあげるべきなのに、金額が減らされているらしい。
シム:市場一つが大変な大きさの企業所に匹敵しますよ。企業所だとすると何級になるかな?
チョン:だいだい三級企業所(注1)ぐらいかな?
クァク:だけど現金を出す人間が一万人もいるし、その売上高を考えればもっと大きいはずですよ。
チョン:そう考えると本当に大きい。大企業だな。
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