2008/11/22(土) あるイラン人スパイの処刑

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画面のキャプションは「スパイの手の込んだ手口について警告するモサドのスパイ、アリー・エシュタリー」

今日の新聞の夕刊と夜のニュース番組で、一人のイラン人の処刑が伝えられた。イスラエルの情報機関モサドとつながり、イラン国内でスパイ行為を行なっていたというのが罪状だ。
アリー・エシュタリー被告は2年前にイラン情報省によって逮捕された。処刑は11月17日の早朝、テヘランで行なわれたという。

夜のニュース番組の後、思いがけず、イスラエルによるスパイ勧誘の手口を暴露するエシュタリー被告の独白番組が始まった。囚人服を着ているわけでもなく、こざっぱりとした服装のエシュタリー被告が、とつとつとカメラに向かって語り始める。

彼によると、イスラエルの諜報員は、海外のセミナーなどで、主にコンピューターや携帯電話などの通信機器に関するビジネスの話を好条件で持ち出してきては、大幅なディスカウントや、招待先で最高級のホテルを用意するなどして、こちらの気を引こうとするという。エシュタリー被告は自分がどのようにして知らず知らずのうちに彼らの手中に落ちていったかを、記憶を探りながら、しかしほとんどよどみなく語り続ける。

そして、「条件の良い商談を持ちかけられたときは必ず疑ってかかれ。商談には一人では行かず、数人でチームを組んで行け。どのような商品であれ、その分野の専門家を必ず伴ってゆくように」と親身になって力説し、最後に、自分の行なったことを後悔していると告白した。およそ10分間、彼は台本も何もなく、ほとんどカメラから目をそらすことなく一気にしゃべり終えた。
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