記者:(取り締まるやつらの)親兄弟も商売して暮らしてるだろうに。
女性4:あいつらは生活に困ってないからだ。これ(食べ物)売って暮らしてる人間は、どうしろっていうのよ。
記者:誰も好き好んで(こんな安い食べ物を)売ってるんじゃないのに。《革命》するのもちゃんと暮らせてからの話ですよね。
女性4:そうよ。
記者:まったく、あきれますね。強盛大国も食べるもの食べてこそ建設できるんじゃないですか。役人たちだけで建設するっていうつもりでしょうかね。ほんと話にならないな。
女性4:なんでそんな決まりになっちゃてるの?
記者:統制ばっかりキツクなっちゃって。
女性4:統制する人、仕事をしてないで遊んでいられる人ほど(財産が)多いんだから。こうやって、頑張って稼いでる人たちはみんな労働者よ。
記者:その通りですね。
女性4:労働者は、生活が苦しくてこうして出てきて働いてるんじゃないのさ。なのに、仕事してないやつらは、遊んでてももっとお金がたくさん入ってくるんだから。
記者:(取締りして品物を)没収して、賄賂もらって。追い出されて逃げたらまた追っかけてきて......
女性4:ここでまた売るしかないんです。
記者:だったら、公設市場を朝から開けて商売させてくれればいいんですよ。かまわずにほっといてくれたらいいのに。
女性4:商売の場所代を払わないといけないんですよ。
記者:それって、いくら払うんですか?
女性4:マダン(公設市場の中の屋根のない場所)は、三〇〇〇ウォン縲恁ワ〇〇〇ウォン(一日あたり)。
記者:一人当たり?
女性4:屋根付きの所は(買取制で)、七万ウォン縲恣Z万ウォン。ここに来てる人たちにそんなお金があると思う?
記者:ほんとですね。食ってくだけでいっぱい、いっぱい。しかし、あの巡察隊には配給がちゃんとあるみたいですね。
女性4:そうなのよ。
(つづく)
注1 取締りが来るとさっと品を片づけて逃げ、また別の場所で品を広げて売り始めるような商売の仕方。その有様が、ぴょんぴょん飛び跳ねる「バッタ」のようであることから、こう命名された。
おすすめ<北朝鮮> 写真特集・無料動画…