

「この母は、お前たちの小さなお腹も満たしてやれない身の上になってしまった。そんな私が生きていて何ができようか。今日この川に飛び込んで死んでしまおう」
「母さん、二度とご飯ちょうだいなんて言わないから、死ぬのはよそうよ」 ―キルス

「おじさん、食べるものがなくてやってきました」
「おい、去年はおじと甥(おい)が赤の他人になる年で、今年は兄弟が赤の他人になる年だ。来年は親と子が赤の他人になる年だというのを知らんのか? 出て行け」
食べる物に関しては、すでに親も子も関係ない世になったのに、おじさんをどうして責められるでしょう。 ―キルス
「涙で描いた祖国 ~ 北朝鮮難民少年チャン・キルスの手記」CD-ROM版(2001年刊)をウェブ用に再編集して掲載しています。(文中のデータ等は、2001年刊行当時のままとしています)
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