北朝鮮では、住民の思想を統一させるために、思想学習会で「生活総和」をやっている。
生活総和では、「党の唯一思想体系確立のための10大原則」に照らして一週間の間に犯した過ちを、自己批判・相互批判する。ちなみに自分の生活について報告、反省しながら、 互いに指摘し合って批判するのである。
生活総括には無条件参加しなければならない。 理由があって参加できない場合は、必ず書類を提出しなければならない。 もし数回抜けるようになれば、 それが原因となって生活総和の時、 批判されることになる。
2006年5月初のごろ、ある企業所の職盟（職業総同盟）の生活総和の現場録音の日本語訳。
内容は、ある企業所の職盟の幹部と見られる者が、生活総和に遅刻した組織員に悪口を浴びせる場面と、自我批判・相互批判を促す音声である。
-------音声の日本語訳--------
職盟組織員の男性が何かを読んでいる…（よく聞こえない）
職盟の幹部： …同志、以前はきちんとしていたのに、外に行って時間がなくてそうだったかもしれないが、ちゃんとしなさい。
ちゃんとする人たちはちゃんとやっているのに…忙しいからなのか？忙しくても生活総活には必ず参加しなさい。出席簿にちゃんと書いてあるから…
今何才だ？え?いくつなんだ? 同志も組織生活が長いのに、どうして生活総活に遅れて来るんだ？どうしてだ？なぜ遅く来た？え?毎朝5時6時に、海の砂を持っていくのを防ぐため出て行く人もいるのに生活総活の時間も守らないでどうする！え？どうして同盟生活総活の時間を守らないんだ？なぜだ?…分かってるのか！(よく聞こえない)
何度言ったら分かるんだ?同志、名前なんだ?どうして時間を守らないんだ?え?私が昨日何て言ったんだ？どうして遅れる？君はここ職盟組織の人間ではないのか？え?
組織員：今日、生活総和…遅刻しなかったよ (よく聞こえない)
職盟幹部：遅刻しなかったのか？
組織員：はい、始まってなかった。
職盟幹部：(大声で…)お前、始めてないとは何ごとだ？何時に始めるんだ？何時に始めるんだ？え?
組織員：7時半です。
職盟幹部： じゃ、7時半前に来たのか？7時半というのは共和国全体が7時半ということだ！君だけ遅れて来てもいいのか？…人が生活総活の指導をしているのに、ほとんど終わるころにこそこそと来やがって。(大声で…)遅れたんなら走ってくるべきだろ！党の生活総活が7時半から始まって、青年同盟も7時半からで、職盟も7時半から、じゃ、君はどこ（の所属）だ？どこなんだ、君は?え?君の、8時にする総活は。君はどこなんだ?このくそったれが…。
君は、どうして批判を受けているか分かる？みんな見てみろ。生活総活しているのを見てみろ。企業所はどこも7時半から8時まで朝会しているじゃないか。どうして今頃来るんだ？7時半に朝会に参加しないといけないじゃないか？なぜ参加しない？なぜ?(落ち着いた話し方に変わる)座れ。(咳払い)
嘘をついてはいけない。嘘を… ‘はい、私が今日遅れました’首が落ちるようなことがあっても嘘をついてはいけない。人というのは…
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