工事を知らせる案内版。施工は青海チベット鉄道などの工事実績がある中国鉄建の子会社の一つ、中鉄十九局集団公司が行っている。左下に和坪鉄路の文字が見える。2010年7月 撮影:李鎮洙 ©アジアプレス |
トンネルから出た後は、高架線路を伝い、さらにトンネルへと向かうようだ。右手でもトンネル工事が行われていた。2010年7月 撮影:李鎮洙 ©アジアプレス |
「和坪鉄路」全建設予定区間41.68キロの内、36%はトンネルだ。2010年7月 撮影:李鎮洙 ©アジアプレス |
こう考えると、鉄道の建設は茂山鉱山に対する中国の意思を明らかにするサインと捉えることができる。中国は、これまで紆余曲折を繰り返してきた茂山鉱山をめぐる中国と北朝鮮の関係を、新しいステージへと格上げしたがっているし、実際にそうした作業を進めているのだろう。こうした推測は茂山鉱山を取り巻く周辺環境を考慮した場合により説得力を帯びてくる。以下の3つほどの点が根拠として挙げられる。
-「長吉図開発先導区」に代表される、中国の東北部開発計画との兼ね合い
-経済事情の悪化が進む北朝鮮による、資源切り売り政策への傾倒
-増加し続ける中国国内での鉄鉱需要
次回、これらを一つ一つ見ていくことにする。
(※1)中国の長吉図開発計画と北中経済協力の行方(裵鐘烈、2010年)より引用
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