関東大震災の直後に響き渡る叫び声
ふたたびの五輪を前に繰り返されるヘイトスピーチ。
1923年9月、ジェノサイドの街・東京を描き現代に残響する忌まわしい声に抗う――
路上から生まれた歴史ノンフィクション!
著者: 加藤直樹
定価: 1,944 円(税込)
発行: ころから
2014年3月11日初版発行
2014年4月1日 2刷発行
A5判変型 216ページ 並製
ISBN 978-4-907239-05-3 C0036
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【著者プロフィール】
加藤 直樹(カトウ ナオキ)
1967年東京都生まれ。法政大学中退。出版社勤務を経てフリーの編集者に。鹿島拾市の筆名で、宮崎滔天や「蟻の街」をつくった松居桃楼、朝鮮人女性飛行士の朴敬元など、近現代史上の人物論を中心に「社会新報」などの媒体に執筆。『9月、東京の路上で』が初の著書となる。
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朝鮮人あまた殺され
その血百里の間に連れなれり
われ怒りて視る、何の惨虐ぞ
―― 萩原朔太郎
歴史は繰り返すという。
だが、過ちを繰り返さないためにこそ歴史があるのではないか。
繰り返してはならない、この歴史を。
―― いとうせいこう
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1923年9月1日。
その日の朝刊にも「怪鮮人3名捕はる/陰謀団一味か」(東京朝日新聞)の見出しが躍っていた。
そして昼前の震災発生。
そのとき、4年にわたって育てられてきた朝鮮人への恐怖は、
東京のど真ん中での白昼堂々たる「朝鮮人皆殺し」に帰結した――
(本文より)
【目次】
第1章 1923年9月、ジェノサイドの街で
(1923年9月1日土曜日午前11時58分関東地方―マグニチュード7.9
9月2日日曜日未明品川警察署前―「朝鮮人を殺せ」 ほか)
第2章 1923年9月、地方へと拡がる悪夢
(1923年9月北関東―流言は列車に乗って
9月4日火曜日夜熊谷―「万歳」の声とともに ほか)
第3章 あの9月を生きた人々
(あまりにもひどい光景だった―ノンフィクション作家・保阪正康の父が生きた人生
「鮮人の頭だけがころがつて居ました」―子どもたちの見た朝鮮人虐殺 ほか)
第4章 90年後の「9月」
(悼む人々 「四ッ木橋」のたもとに建った碑
憎む人々 よみがえる「朝鮮人を殺せ」 ほか)
【本書に登場する「街」と「ひと」】
品川/四ッ木/神楽坂/千歳鳥山/上野/東大島/永代橋/亀戸/高円寺/池袋/小平/熊谷/寄居/習志野/船橋 など
千田是也/芥川龍之介/折口信夫/萩原朔太郎/秋田雨雀/田渕豊吉/石原慎太郎/工藤美代子 など
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