第3回 イラク・モスル (写真5枚)
イラクのキリスト教徒の肖像を写真シリーズで伝える。
イラク北部の大都市モスルの近郊には古くから多くのキリスト教コミュニティーがある。イラク戦争後の混乱で、キリスト教徒たちは大きな苦難に直面することとなった。(写真:玉本英子)
モスルの近郊のキリスト教徒のバルティラ村に暮らすファラジ・ダウードさん(65歳・当時)。2003年のイラク戦争開戦時、炸裂した砲弾で家屋を破壊され娘夫婦を失った。手にしているのは娘夫婦の写真。後ろの壁の絵は「最後の晩餐」。(玉本英子:2004年4月)
空襲警報が鳴り響いたとたんに砲弾が炸裂。居間にいた娘夫婦2人が即死、1人が重傷を負った。周辺地区でも多数の犠牲者が でた。近くにイラク軍の対空砲台があり、この地区が狙われたとファラジさんは話す。米軍戦闘機による空爆以外にもイラク軍側の対空砲も多数落下した。当 時、フセイン政権は「米軍の仕業」と大々的に発表し、国営メディアで反米キャンペーンをはった。(玉本英子:2004年4月)
住民が撮影した爆弾が落ちた直後の写真。(2003年)
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