朝鮮日報の北朝鮮関連記事に「?」モノが増えている。
日本からの帰国者を両親に持つ脱北者で、政治犯収容所に入れられていた体験を持つ姜哲煥(カン・チョルファン)記者(「平壌の水槽―北朝鮮地獄の強制収容所」の著者)と、アン・ヨンヒョン記者が書いた1/15付の記事がそれだ。
「中国軍が北朝鮮・羅先特区に駐屯、港湾施設など警備」
http://www.chosunonline.com/news/20110115000009
もし、中国軍の北朝鮮駐屯が事実であれば一大事である。また、記事としても大スクープだ。情報源は「韓国大統領府関係者」としている。
だが、この記事を中国当局は即座に全面否定した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110117-00000034-cnippou-kr
中国当局が否定したからといって、100%事実ではない、と断定もできないのだが、やはり中国軍の北朝鮮駐屯は、筆者は大いに疑問である。
外国軍隊の駐屯を認めることは、「主体」「自主」という看板理念に反する行為で、金日成以来の国是の放棄を意味するからだ。
友好国であり頼り切っている中国に対して、実は金正日政権は極めて強い警戒心を持っている。金正日の統制の及ばない実力部隊の存在を許すとは、到底考えにくいことだ。
中国人ビジネスマンが自由に滞在して経済活動をすることすら、金正日政権は許していないのである。
この記事は、誤報の可能性が高いというのが、筆者の見立てだ。
さらに次の記事も眉唾ものだと思う。
1月11日付けのやはり姜哲煥氏の「『脱北者は射殺してもいい』金正恩氏が命令」
http://www.chosunonline.com/news/20110111000021
次のページ:以下は引用である。
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