◇平壌市郊外の江東郡で12月上旬に発生
口蹄疫発生の第一報は12月半ばだった。
北朝鮮内部の取材パートナーの李美英(リ・ミヨン)氏がアジアプレスに電話で報告してきたところによると、
「12月上旬に平壌市郊外の江東(カンドン)郡の九賓(グビン)里で家畜の伝染病が発生して、当局が他地域との移動統制を強化している」
とのことだった。
その後、アジアプレスでは北朝鮮内部で取材活動をする金東哲(キム・ドンチョル)氏に確認を依頼。12月26日の電話で
「病気は口蹄疫。江東郡と隣接する地域の市場で豚肉の販売が一切禁止されている。検問も強化されて住民の出入りが不自由になっている」
と伝えてきた。
金記者は1月16日の通話でも、口蹄疫は収まる気配が見えないと伝えてきている。
ただ、牛は北朝鮮では基本的に食用ではないため、もともと販売されておらず、市場への影響はないという。
現時点では、北部の地域からの発生情報は伝わっていない。
(石丸次郎)