「一食100グラムというのは、座っていていも栄養失調になる量。この10年、ここまで軍隊に食糧がないという年はなかった」
とキム記者は言う。
顔見知りの部隊の幹部は、食糧が届けられないことに不満を吐露し、「一月でこんな調子だと、ポリコゲ(春窮期)はどれほどひどくなるのだろう」と不安気だったと語った。
キム記者の住む地域では
「先週人民班を通じて、1キロでもいいから軍隊に食糧を献納せよという通達がおりてきた。また、党や企業所の幹部には、無条件に500キロを調達するよう中央から指示が出されている。商売を手広くやっている人間には軍隊用に『愛国米』をだせという圧力も強い。6トンを献納したと表彰された女性の商売人がいる」
という。
(石丸次郎)
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