大半の北朝鮮住民は、有名無実と化した国家からの配給や給料ではなく、市場での収入に頼り生活を維持しているのが実情だ。そんな中、水害によって今年の農産物の収穫減が避けられないとなれば食糧価格の高騰は必至だ。
「栄養失調や飢えで死ぬ人が増えるだろうと住民は口々に語り、不安を隠せない様子だ」
と崔氏は電話で語った。
北朝鮮の国営メディアである朝鮮中央通信は、今回の水害の被害規模について、今月1日、住宅2900余棟の全壊に加え、数十人が死亡、農地595平方キロが浸水・流失したとする一方、8000余名の住民が仮設住宅で生活していると伝えている。
国際赤十字委員会は水害の被害を受けた3076世帯、15380人に対し、約58万ドルの支援を行うと発表、また韓国政府は韓国赤十字社を通じ50億ウォン(約3億6700万円)相当の支援物資を送ることを決定している。
【取材:崔敬玉(チェ・ギョンオク)・編集:李鎮洙(リ・ジンス)】
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