イラク北部、アルビルに昨年1月美容整形専門外科「ビューティ・ホスピタル」が開院、各地から女性たちが訪れるようになった。
「鼻の整形2500ドル(約20万円)、ボトックス注射450ドル(約3万5000円)と、安い金額ではないが、村に暮らす普通の女性たちも訪れるようになった」とハイサム・クリフ医師(39)は言う。

イラク初の本格美容整形専門外科には月に200人近くの女性たちが各地から訪れる(イラク北部アルビル・2011年5月撮影:玉本英子)

 

これまでイラクには美容整形の専門外科はなく、鼻を低くする手術などを一般の医師が違法で行っていた。失敗などのトラブルも少なくなかったという。
数年前に痩身手術を受けた後、腹痛に悩まされてきたという28歳の主婦は、この専門外科で再手術を受け、成功した。

「痩せて、お腹の痛みもなくなった。キレイになったと、夫も大喜び」と話す。
「ビューティ・ホスピタル」はハイサム氏をはじめ、今のところ経験豊富なレバノン人医師でしめられるが、将来的には、イラク人医師も加わる予定だという。

ハイサム氏は、美容整形以外にボランティア活動もしている。爆弾攻撃による大やけどで、首とあごがくっついてしまった女性や口唇口蓋裂の子どもの整形手術などを無償で行なってきた。「イラクの治安が良くなるまで、今後もボランティア活動は続けていきたい」と話した。
【玉本英子】

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