これまで見てきたような、北朝鮮の人々の「素顔」を撮影したのは北朝鮮人ジャーナリストたちだ。彼・彼女たちは、当局に撮影が見つかれば厳罰を免れないであろうことを承知の上で、北朝鮮の真実を知らせようと取材活動を続けている。噂や憶測ではない、動画や写真という動かぬ証拠をもって、北朝鮮の人々の暮らしを記録し、発表しているのである。
生の表情は、北朝鮮の人々が国家だけを仰ぐ「ロボット」ではなく、私たちと同じ感情を持った人間であることを思い起こさせてくれる。そんな内部写真100点余りが掲載され、北朝鮮の経済、軍事、庶民の暮らしの本当の姿を詳しく知ることのできる北朝鮮内部情報専門誌「リムジンガン」の最新第6号が、アジアプレス出版部から発売中だ。
◆リムジンガン第6号 「金正日急死と金正恩時代の行く末」 目次
特集1 金正日急死と世襲後継 民衆はどう見たか
・<緊急取材> 警戒と無関心と怨嗟 北朝鮮民衆の声を聞く
・<解説>金正恩の「苦難の行軍」を展望する
特集2 北朝鮮デジタル・IT事情最新報告
・急速に普及する携帯電話
・拡大するパソコン・IT機器の個人利用
・デジタル・ITで北朝鮮社会は変わるか
特集3 現地報告 飢える朝鮮人民軍、その実態と構造
・1 ビデオカメラが捉えた飢える兵士
・2 餓死者が出る軍隊
・親たちは泣いている ク・グァンホ
・物乞いする軍隊、生理がとまる女性兵士 キム・ドンチョル
・3 <解説>人民軍兵士はなぜ飢えるのか
◆ [写真特集](2)素顔の平壌
◆ 写真報告 金正恩体制下増えたコチェビ