<ミャンマー>補欠選挙が終了 スーチー女史当選確実 一部不正の報告も
45議席が争われたミャンマーの補欠選挙が1日、終了した。国民民主連盟(NLD)党首アウンサンスーチー女史が立候補したコームー郡の投票所には、朝早くから有権者の村人が投票のために並んだ。スーチー女史の当選は確実とみられる。
スーチー女史は31日夕、ヤンゴン市内からコームー郡ワティンカ村に入り、世帯票(住民票に相当)を移したとされる少数民族カレン人の家に宿泊した。ワティンカ村は村民のほとんどがカレン人で、カレン伝統の舞踊を披露して、スーチー女史を歓迎した。
スーチー女史は、1日朝、約270カ所あるコームー郡内の投票所一部を視察したのち、ヤンゴンに戻った。
マジーカン村の投票所でスーチー女史に投票した女性(48歳)は、「これまでの独裁的支配で私たちの国を発展させることはできなかった。それができるのはスーチーさんしかいない」と語った。
コームー郡内の投票所には、各国の選挙監視団も訪れ、視察した。
一方、NLD党員の話によると、投票用紙にろうが塗られ、二度書きすることで無効票になるように操作があったという情報がある。また、中部のパコック郡では、有権者名簿に掲載されていなかった住民が証明書類を持って投票所を訪れ、投票を要求したが、選挙管理委員会に強制排除されたという。
選挙管理委員会による選挙結果の公式発表は1週間以内に行なわれる予定。【ヤンゴン=赤津陽治】