◆茂山鉱山から輸入 現地住民の間では工事費横領の噂も
(中国延吉=パク・ヨンミン/整理 リ・ジンス)
朝中国境に位置する中国の和龍市南坪鎮では、3年前の09年9月から大規模な鉄道工事が続いている。対岸の北朝鮮茂山(ムサン)郡の鉄鉱山から輸入する鉄鉱石を、より多く、かつ円滑に中国国内へと供給するためだ。茂山鉱山はアジア最大級の規模を持つ鉄鉱山で北朝鮮では「国の宝」とも呼ばれている。
だが今月5日、現地を訪れた記者の目に入ったのは、竣工予定の11年9月を一年近く過ぎた今でも未完のままの工事現場だった。地元の人は「工事資金が官僚に横領されたせいで、昨年夏から工事のスピードがぐっと落ちた」と言う。完成にはさらに数か月を要すものと思われる。