◆浪費と反発の声も 正恩氏夫妻と中枢幹部勢ぞろい
石丸次郎
朝鮮中央通信は25日、平壌市に建設中だった綾羅(ルンラ)人民遊園地の竣工式に、金正恩氏が夫人の李雪主(リ・ソルジュ)さんとともに出席したと、写真とともに伝えた。餓死者が出るなど混乱する人民生活をよそに、正恩氏は父・金正日氏の死後も遊園地建設を続けてきた。
綾羅島は平壌中心を流れる大同江の中洲。同通信は綾羅人民遊園地を「革命の首都平壌にもう一つの大記念碑的建造物である」と紹介、イルカショー施設、プール、乗り物(垂直回転ブランコ、フリーフォールなどがあるという)、ミニゴルフ場がある。
目玉施設はイルカショー施設で、延べ建築面積は約1万5000平方メートルあるという。海水はパイプラインで西海の南浦(ナムポ)からわざわざ輸送している。
「金正恩元帥と夫人李雪主同士は(中略)、イルカが楽しい音楽に合わせていろいろな芸を見せる姿を見て、わが人民と青少年学生が享受することになる楽観と笑いで溢れる情緒生活を思い描き、満面に微笑を浮かべた」
と同通信は伝えた。金正恩氏のイルカ好きは北朝鮮の中で以前から噂されており、東海岸の元山(ウォンサン)にもイルカ飼育施設があるといわれている。
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