問:最初、5月頃には、緩和されそうな感じでしたが。
答:外見上は少し弱まったように見えて、少し緩くなったように見えるけど、いざ見てみると、緩くなったという変化はないです。
問:それと、「言葉反動(マルパンドン、注1)」がでてきたという話もありますが、本当ですか?
答:はい。そんな話も流れていたりします。
問:言葉に気をつけないと(失言すれば)、捕まるという話?
答:はい。
問:それじゃ、住民たちは金正恩のことをそんなに好きじゃないかもしれませんね?
答:はい。ただ、まあ...。
問:だけどみんな「将軍様」とは呼ぶんですか?
答:はい。それはもちろんそうです。そうしないと死ぬことになるんですよ、ははは(笑い)。
問:あぁ、そう呼ばないと死んでしまうと・・・。ところで、金正恩について、取り締まりはずっと厳しくなるし、生活もよくならないこと話してくれましたが、これについてはどう思いますか。住民たちは、(金正恩氏が)間違っていると思っているんですか?今までと同じだろうと受け止めているのでしょうか?
答:最初は、何か少し違うものがあるように見えたけど...しかし目に見えてそんなに、これまではまだ...大きく何かしようとはしているけど、まだ人民たちに実感として伝わるものものは大してないです。
注1 言葉反動(マルパンドン、・退 ・俯徐)
生活が苦しいとか、幹部が悪いとか、不満不平を口にしただけで「反動分子」として処罰される。90年代半ばまでは頻繁にあったが、あまりに生活が厳しいので2000年代にはちょっとやそっと不満不平言ってもつかまることなくなった。最近それが復活しつつあるという意味。
◆中国キャリア携帯電話との通話は遮断対象
問:そうですか...ところで、最近携帯電話の取締りが厳しいのに、今は電話(通話)が大丈夫ですね。
答:今、山に登ってます。
問:山小屋に?
答:はい。
問:そちらでも、今は電話するために山に登らなければならないのですか?
答:はい。追悼期間だから、全部遮断してしまったんです。
問:あぁ、電波を遮断するという意味ですね?
答:はい。
問:そうか。わかりました。一旦(電話)を切って、また後で電話しましょう。
答:はい。
(整理=李鎮洙)