同日、日章旗をはためかせ、大阪・堺筋を練り歩く排外主義団体(2013年5月26日 撮影 リ・シネ)

 

Q:彼らが声高に叫ぶ「在日特権」は、本当にあるのでしょうか?
安田:一言でいえば「あるわけがない」。日本において、日本人以上に優越的な権利を有する外国人など、いるはずがありません。
彼らの主張によると、在日朝鮮人の持つ「特権」とは、「特別永住資格」、「朝鮮学校への補助金」、「在日コリアンは生活保護を受給しやすい」、「通名制度」の4つが基本となっています。
それに加えて、ネット上に氾濫する、「年に600万円が支給される」、「働かなくても生活できる」、「各種税金や相続税の免除」、「医療や光熱費、家賃が無料」、「住宅費が5万円まで補助される」といったデマを寄せ集めて、ビラなどにして新大久保や鶴橋などで配布している。どれもまったくのでたらめです。

Q:なぜそのようなデマを信じてしまうのでしょう?
安田:ネット右翼の中にも階層があり、それがデマであることを知りながら流布に努める人がいる。在特会の桜井会長も、このようなデマが人々の憎悪を燃え上がらせる回路となることを知っていて意図的に容認しているのではないでしょうか。そしてそれを妄信しているすそ野も広い。
また、在特会関係者に取材をすると、よく聞くのが「インターネットで真実を知った」という話。その「真実」は、自分が苦しんできた事柄をひも解く鍵となることが多い。そのために在日コリアンが利用されているように思います。
(続く)

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