問:「分組管理制」はどんな方法で行われていますか?
答:家族単位で行われています。一家族ところもあれば、二家族のところもあります。人員が少ない場合は四家族の場合もあります。一つの分組あたり、多くて15人です。
問:「分配」はどのように行われていますか?
答:国が提示した「計画」以上の収穫については、農場員たちのものになります。現金については、例えばトウモロコシ7トンが超過(生産)した場合、7トン分を国定価格で換算してもらうことになります。
問:家族単位で分組を運用するというのは、農民にとってはとてもよいことなのではないでしょうか?
答:何か(新しい制度)を導入する時というのは、いつもお題目は素晴らしいのですが、実際に実現するものは何もなく、結局、かけ声だけしか残りません。
問:「農場改革」は全国的に行われていますか?
答:他の地域のことはよく分かりませんが、「分組管理制」に関しては、全国で行われているようです。個人に耕作地を分け与えて、それぞれに「計画」を課すやり方が限定的ですが行われています。うまくいった「模範ケース」を作ろうと、小数の農場で導入されているようです。
問:周囲にそのような試験農場がいくつありますか?
答:私の周辺には、二つしかありませんね。
問:地域ごとにいくつかの農場だけで、試験的に運用しているということですね。
答:結果がどうでるか、成果があるのかを見極めて、今後拡大しようというのでしょう。
問:農場員(農民)たちの反応はどうですか?
答:新しい制度が今後も安定的に続くと信じる農民はいません。これまで何度も騙されてきたのに、今さら上(国)が言うことを信じると思いますか?
「分組管理制」だげてなく、さらに進んだ国有農地の「個人請負制」までもが試験的に導入されているようだ。
一方、5月末に通話した両江道に住む取材協力者は、「分組管理制」の導入に対する現地農民の反応を次のように伝えている。
「『分組管理制』を実施するというが、農場員たちは商売をしなければ生きていけないため、関心がないんです。新制度を導入するしない以前に、農場員たちが仕事をしに出てこないんですよ。農場には食べ物もなく、多くの農民は仕事する気力もなく、飢えて衰弱して死んでいっている状況です」
「分組管理制」のゆくえは?
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