北朝鮮に生まれ、中国に脱出後、2005年に日本にやってきた「北朝鮮人」のリ・ハナさん。数奇な運命を生き抜いた彼女は、意外にミーハー!? 東京生まれで東京育ち、朝鮮学校に通ったこともある在日コリアン3世、辛淑玉(シン・スゴ)さんとの軽妙なかけ合いも今日で最後。対談最終回。(整理:アジアプレスネットワーク編集部)
◆専業主婦になりたい!
辛:ところで、ハナは結婚したいと思っているの?
ハナ:私は一応、専業主婦になりたいんです!
辛:やめてー(笑)!専業主婦というのはテレビの中でつくられた世界だから。何か手に職をもって。大体、好きな人がいても、10年も20年も続かないって。年がいけば趣味も変わるし...。
ハナはどっちに似ているの?お父さんとお母さんとで。
ハナ:性格ですか?性格はたぶん父に似ていると思います。母はしつけに厳しい人でしたが、母がいたから国を出ることができたんでしょうね。
辛:そうね、そういう強いオモニ(お母さん)がいてくれたから、厳しいところをくぐり抜けてこられたのかもしれないね。
ハナ:そうですね。私はまだ18歳だったので、脱北しようという発想も何もなかったですから。もし追放されることもなく、新義州にずっと住んでいたら、日本に来ることもたぶんなかったと思います。
私が暮らしてきた新義州では、中国へ逃げようとか、まだそういう発想がなかったですから。私の母のおかげです。こちらの言葉で言うとハイカラな人というか、人と同じことをしたくないっていうような人だったので、それがすごく影響したのかなと思います。
辛:ぼんやりと将来は専業主婦だって、それはダメだよ。
ハナ:いつも言われるんですよ。「もうちょっとしっかりしろ」って...。
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