こうした動きは現在、両江道でのみ確認されており、他の地域でも同様な措置があるかは現在調査中である。
咸鏡北道会寧(フェリョン)市に住む別の取材協力者、ハン・ミョンチョル氏は、先月27日、アジアプレスとの通話で、
「現在、保安署の署長と保衛部(情報機関)の『反探(防諜)課』課長たちにオートバイが一台ずつ配備されたぐらいで、特別な変化は見られない」と語った。
今回明らかになった、保安員の業務内容と待遇を改善するという新たな試みは、これまで公安機関に蔓延していた不正腐敗を防ぐ一方、負担を軽減して住民統制に専念させることを目的としていると思われる。経済改善の兆しが見えず、発足から間がない金正恩政権に対する一般住民の評価は、決して芳しいとはいえない。社会統制の緩みを警戒して保安機関にテコ入れしているものと思われる。
アジアプレスでは、中国キャリアの携帯電話を使って北朝鮮内部から情報提供を受けている。
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