8月11日、72時間の停戦に入ったパレスチナ・ガザ地区。1900人を超えたイスラエル軍の攻撃による死者は、今後も増えることになるのか。女性や子どもを含む一般住民に多数の犠牲者が出ているガザ現地から、古居みずえの現地報告。(アジアプレス編集部)
◆ラファの境界で 8月12日
一時停戦の朝、たくさんの人たちがラファの境界に来ていた。ガザからエジプト、湾岸諸国などに出国を希望している人々だ。
その中にUAE(アラブ首長国連邦)から来た親子連れがいた。
ガザ市出身のヌール・アルハダットさん(21歳)は結婚してUAEに1年半ほど住む。休暇でガザの実家に帰り、1カ月滞在の予定だったが、今回のイスラエル侵攻に巻き込まれてしまった。
イスラエルの攻撃で実家も壊され、兄弟の家にいた。従兄弟も2人失った。朝の8時にガザ市を出て毎日通って、一週間も待っている。今日も名前が出国 リストに載るかどうかわからない。滞在が伸びて3カ月になり、UAEへ戻ることができず、夫が仕事を辞めさせられないか心配だという。
【古居みずえ】