◆つかの間の自由 8月26日
26日午後7時(日本時間27日午前1時)、イスラエルとハマスは長期的停戦を結んだ。
あちらこちらから銃声バーン、バーンという音、走り出す子どもたち、緑の旗をつけて走る車、通りはみるみる人だかりができていった。
店も開き始めた。5週間ぶりの自由。もう爆弾は落ちてこない。車も上空を気にせず走れる。人々の顔に久しぶりに笑顔が戻った。今まで姿を見せなかっ た若者も、子どもも、女性たちも、お年寄りも、皆ガザ市の中央に向っている。まるでイスラム教のお祭り、アイードがいっぺんに来たようだ。
家がある人たちは家に帰り始めた。停電はあるだろうが、久々の家で、爆撃音もせず今夜はゆっくり眠れることだろう。
家のない人はどうなるのだろう。家族を失った人はどうなるのだろう。一昨日、集合住宅を壊された人はどうなるのだろう。
何が解決されたのだろう、明日はどんなことが待っているのだろう、でも今は何も考えず、刹那的に今は喜ぼう、自由を味わえるときは味わおう、そしてまた考えればいいのだと思っているかのように見えた。
【ガザ地区 古居みずえ】
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