◆避難先の学校で子どもたちのイベント開催~自力で希望を見出そうとするが...
あと2週間で新学期が始まる。避難民が身を寄せていた、ガザの学校は今どうなっているのだろうか? 私がハンユニスの学校に8月始めに訪ねた時、6万人であふれかえっていたが、今回学校を訪ねると、ひとりの姿も見えなかった。
人びとはどこへ行ったのかと訪ねてみると、大半は自分の家に帰ったという。
完全に家を壊されなかった家族は、家に戻り、残された部屋で寝泊まりしたり、家の敷地の横にテントを張るなどして、生活を始めている。
一方、自分の家が完全に壊され、どこへ行くあてもない、およそ6千人の家族は、3つに分けられ、それぞれ新しい学校に避難している。しかしこれはこの地域だけの話で、当時、ガザでは全体で50万人もの人たちが避難生活を送っていた。
今日は新しく避難所となった学校でイベントがあった。
タイトルは「ガザは苦しみの中にあるが、希望も持っている」。
そのイベントを催したのは、完全に家を壊され、住む場所を失った人たちで、自分自身をを励ますために催したという。
忘れられたガザで、人々は苦しみだけを考えるのではなく、自力で希望を見出そうとしていた。
しかし、かれらに日常が戻る日はまだ見えてこない。
【ガザ地区 古居みずえ】
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