8月3日、イラク北部シンジャルでイスラム国によって町を制圧され、山に追い込まれた5万のヤズディ教徒(ヤジディ教徒)住民。イラク軍もクルド兵ペシュメルガも撤退したなか、包囲下の山で衰弱死があいついだ。包囲から1週間後、クルド組織、人民防衛隊(YPG)はシリア側から突破口を開き、住民の一部を救出。シリアの拠点地域に送り、救護した数は2万におよぶ。その後、脱出路を通じて搬送が続いたが、イスラム国の前線を抜けるのは容易ではない。シンジャル山一帯はいまもイスラム国の包囲下におかれ、山では1万近くの住民が厳しい避難生活を送っていた。(取材:玉本英子)
第3回 ◆山に追われたヤズディ教徒~いまも続く包囲
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