◆誰も取らない「責任」
この国はいま福島の事故を忘れさせようしています。
これまで58基の原発所が建設されました。全て自民党政権がお墨付きを与えて建設したものです。福島第一原発もそうです。その原発が事故を起こした のに誰一人責任を取りません。取らないどころか、今止まっている原発の「安全性を確認して」再稼働させると言っている。新たな原発を作る、「世界一の原子 力技術」を使って輸出もすると今の政権は言っています。そのために、今進行している悲劇を少しでも小さく見せ、何としても福島を忘れさせなければいけない と思っているはずです。
私は生きるとき一番大切なのは自己責任を果たすということだと思います。かつての戦争で大多数の日本人は戦争に協力しました。騙されたという人もいます。確かに大本営発表しか流されなかったし、戦争を止めることは誰もできませんでした。
でも戦争中だって戦争を止めようとした人はいました。そういう人は殺されたんですね。国家によって。そして、戦争に反対する人に非国民というレッテルを貼って、一族郎党村八分にして抹殺していったのが、ごく普通の人たちだったのです。
責任がないと言っていたら、また騙されます。騙されたことの責任をどうやって取るか考えることが大切だと思います。福島原発事故が起きた今、私たちがどのように生きるのか、未来の子供たちから問われると思います。【森山和彦、栗原佳子 新聞うずみ火】
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