
出勤時間の街を歩いていて、開発中の一画をまた見つけた。
統計によれば中国の不動産価格は下落を続けている。開発業者の資金繰りがつかなくなった、などというニュースも目にするので、それは本当なのだろ う。その事情は北京でさえも例外ではないのだが、この街では、そこそこ熱心に土地の開発が続いているというのが実感だ。もちろん都市を丸ごと造り変えるか のように見えた北京五輪の頃に来れば、ビルが建つペースは落ちた。とは言え、見慣れた一画にキラキラの見慣れぬビルが突然出現することは、今でも珍しくな い。

ただ、新しくできた多くのビルではなかなかテナントが埋まっていないようだ。そんなことは皆、知っているだろうに、ビルが生まれ続けていることは何とも不思議だ。そこは人、物、金を吸い寄せ続ける首都ならではの強みということなのか。