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「アリラン」の外観説明。1から14まで番号が振られ、それぞれの機能が紹介されている。6番の「HDMI出力端子」は高画質の写真・動画が撮影できるこ とを、9番の「TFカード挿入口」はマイクロSDカード追加スロットのこと。記録容量を増やし、記録データの移動も可能であることを示している。
「国家コンピューター網加入」説明のページ。北朝鮮の一般住民は「インターネット」ではなく、「イントラネット」と呼ばれる国内で閉じたネットワークにの み接続が許されている。接続には所定の「証明書」が必要であり、これは「TF(マイクロSD)カード」で提供されているようだ。
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
「国家コンピューター網認証依頼機」画面。認証者の住所、網対面部、加入者証明者、認証機関証明書を入力するようになっている。
前出の「朝鮮新報」によれば、イントラネットを通じて接続できるのは、「人民大学習堂」「中央科学技術通報社」などのサイト。体育、芸術、料理分野の「多彩なコンテンツが提供されている」とのことだ。
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電子郵便機能の説明。「電子郵便は『板形コンピューター』が『網(国家コンピューター網)』につながっている場合にのみ使える」とある。キーボードは韓国のハングル入力方法とは違う、北朝鮮独自のもの。

「多媒体再生機」と名付けられたメディアプレイヤーの説明。写真と映像が再生できるとある。サムネイルでの表示機能もある。
こうして見ると、「アリラン」の性能自体は日本や韓国で売られている「タブレットPC」と遜色が無いことがよく分かる。ただ、気になるのは「アリラン」が 説明書の表紙にあるように、「5月11日工場」で開発、生産された「国産品」であるのかという点だ。米国の北朝鮮ニュースサイト「NK News」では、中国で40ドルから120ドルほどで売られている廉価版のタブレットPCと酷似していると指摘しているが、真相は不明である。海外から部 品を輸入して組み立てたものだとの指摘もある。
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