シリア北東部の要衝都市、カミシュリはクルド人が多数を占め、ほかにアラブ人、アッシリア人、アルメニア人、トルコ系住民などが暮ら してきた。かつては、クルド民族運動を警戒するアサド政権が秘密警察網を張り巡らせていたが、内戦以降はクルド組織が台頭、現在は町の約7割を掌握し、政 府軍と分割統治する状況となった。一方、ハサカ県南部で勢力を拡大するイスラム国(IS)はカミシュリ近郊まで迫り、町の制圧を目指して榴弾砲で連日、砲 撃を加えていた。(取材:玉本英子)
【この記事の現地取材の時期は昨年9月】
第7回 ◆北東部に迫るIS~クルド組織、政府軍の三つ巴の戦いに
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