高層ビルと整備された道路、小ぎれいな服装の住民たち。このような「発展する首都平壌と幸福な平壌市民」というイメージを作るため、北朝鮮当局は住民の身 なりと持ち物の大きさまで統制するなど、労を厭わない。しかし、外国人訪問者のために徹底して演出された「舞台都市」の影には、無関心のうちに捨てられた 路上生活者が大勢いるのである。アジアプレスの北朝鮮人記者であるク・グァンホが撮影した平壌市の映像から、「平壌のホームレス=コチェビ」の存在を紹介 する。(ペク・チャンリョン)
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
平壌市内の一角の路地で物乞いする少年。撮影者が少年に家族について尋ねると、すぐさま彼は
「おじいさんは飢えて死んで、お父さんも煉炭ガス中毒で死んだ。家がなくてアパートの警備室で寝ています。学校には行っていません」
と答えた。
平壌市大城(テソン)区域にある公園。平壌の住民たちがピクニックに好んで訪ねる場所であり、祝祭日になると食べ物を求めて多くのコチェビが集まる。

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