◆知事婦人も激励に
昼前、那覇から到着した「島ぐるみバス」に知念則男さん(66)=浦添市=の姿があった。那覇発のバスは毎週月曜日運行でスタートしたが、今年1月、緊迫 の度合いが増し、バスは1週間フル運行に切り替わった。知念さんはほぼ毎日乗っている。辺野古の状況が心配だからだ。「ちょうど240回になったよ」

知念さんは、反対運動とは縁のない生活をしてきたと言う。「ここで座りこみに参加しているのは自分のような「普通の県民」で、それが辺野古をめぐる闘いの特徴でもある」と話す。

「警視庁の機動隊が来たりして、ひどい状況になっていますね」と水を向けると、知念さんは首を横に振った。

「それは、相手も手詰まりで焦っているということ。本体工事着手といっているけれど、実際は何もやっていない。工事が進んでいるように全国の人に印 象づけたり、県民を諦めさせたりしようする政府側の魂胆。いくら法律を曲げようとも、できないものはできない。だから逆に先週からゲート前に来る人は増え ている。こんなことじゃ負けないよ」

各地からバスが到着すると、座り込みのテントはどんどん活気づく。次々とマイクが回り、歌や踊りも飛び出す。

この日は、翁長知事のお連れ合い、樹(みき)子さんが激励に来るというサプライズがあり、テントを沸かせた。樹子さんは「万策尽きたら夫婦でここに 座り込もうと約束しています。まだまだ万策はつきていません。諦めず心を一つに頑張りましょう」とエール。拍手が鳴り止まなかった。

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