「当初は給料には反映しないと言っていたのに、評価が『B』や『C』なら、給料やボーナスが大幅にカットされます。一方で、研究事業を行うなど、表 向きの評価が良ければ査定は上がります。問題なのは、どのような評価をされているのか公表されないこと。こうした競争原理を学校内に持ち込んだことで、教 員の意欲も低下しています」
さらに、拍車をかけるのが生徒や保護者による「授業アンケート」。学校側は、授業アンケートの結果を「特段に高い」「標準的」「特段に低い」の3段階で判定し、これも査定に影響する。
橋下維新政治の8年間で、教職員の給与も全国最低レベルに。研修など、日々の仕事量も増え、課題を抱えた学校も少なくない。
また、正規教員の採用を減らし続け、14年度は定員枠7400人に対し採用は3000人。4400人が講師だった。
「本来正規職で採用するべきところを、非正規労働者で採用することで、安く・便利に使っています。各地の公立小中学校で、教員が病気で倒れたり、産 休や介護休暇に入ったりした際、代わりの教員が間に合わないケースが広がっており、『教員募集』をハローワークに出している学校もあります」【矢野宏/新 聞うずみ火】