北部の都市の市場で物を買うと、釣り銭を中国人民元で渡された。2013年10月撮影アジアプレス。
北部の都市の市場で物を買うと、釣り銭を中国人民元で渡された。2013年10月撮影アジアプレス。

 

◆中国元は今や流通貨幣の中心
北朝鮮が中国に依存しているのは交易だけにとどまらない 現在、中国近くの国境都市はもちろん、北朝鮮第二の都市咸興(ハムフン) 、第三の都市清津(チョンジン)などの大都市でも、中国人民元が一番の流通貨幣になっている。

昨年末、アジアプレスの依頼で、咸鏡北道の市場を調査した協力者のC氏は、
「市場で売買される工業品や衣料品は、どれも中国のお金で取引されている。当局は外貨使用を取り締まっているが、今や中国のお金が経済活動の中心になってしまっているため、使用を強く取り締まれなくなった。取締りを見逃してもらうための賄賂も中国の人民元だよ」
と「人民元経済」の実態を伝えた。

一方で、経済制裁の効果については別の意見も聞かれた。
「民衆は、皆商売をして暮らしており、大部分の人は国からもらえる配給なんて何もない。だから中国が経済制裁を強めても影響ないのではないか?」
人々は国に頼らず自力で生きており、経済制裁によって途絶える配給がそもそもないというわけだ。

金正恩政権は「衛星ロケット」の発射期間を、2月8日から25日に設定している。もし発射されることになれば、国連安保理の制裁決議は、1月6日の核実験と合わせてものになる。

 
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