R:そもそも水で冠水できるのであれば、汚染水は漏れませんよね。
小出:当然です。現在、生じている放射能汚染水問題は、格納容器がすでに穴が開いてしまって、注入している水が どんどん漏れてきてしまうということから始まっているわけです。冠水ができるような水棺ができる道理がもともとないのです。でも彼らは、できるとこれまで ずっと言ってきて時間を無駄にしてきたと言うか、事態を一層、悪くしてきてしまっています。
R:燃料デブリと下の基礎のコンクリートが混ざっているという指摘もありますが。
小出:もちろんです。もうかなり前にそういう状況になっています。熔け落ちた炉心は、圧力容器という鋼鉄製の圧 力窯の底を抜いて、格納容器の床の上に落ちたのですが、格納容器の床はコンクリートでできていまして、コンクリートと溶け落ちてきた炉心が猛烈に反応し て、爆発性のガスなども大量に噴き出したはずだと私は思っています。これによって、一酸化炭素ほか爆発性のガスが大量に発生することになります。特に3号 機の爆発というのが特別に巨大だったわけですが、私は熔け落ちた炉心と格納容器の床が反応して発生した爆発性のガスのためだと思っています。
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