初めて行われた「70日戦闘」は、金正日氏の発議で1974年10月21日から年末までの70日間行われた「増産戦闘」であった。(※3)この戦闘は、金正日氏が後継者としての名分を備えるための業績作りに活用された。戦闘が終わった後、金正日氏はその成果によって翌年2月に共和国英雄称号を受けるなど、後継者の地位を固めた。

したがって、今の進行している「70日戦闘」も、「金正恩氏の優れた指導の結果」だと喧伝されることになるのだろう。

※1
2月24日に労働党中央委員会が全党員に手紙を送って「70日戦闘」を繰り広げることを訴えた。この日を始まりと見ると今回の「70日戦闘」は5月6日頃まで続くと思われる。

※2
「貨幣交換」と呼ばれる通貨切り下げ=デノミネーションは、2009年11月30日に突然断行され、旧、新貨幣の交換比率は、現金の場合100:1、貯金した金の場合は10:1であった。好感期間を1週間、世帯当たりの交換限度額を20万ウォンと定めたため、大混乱を起こしハイパーインフレが発生した。この措置のため、現金を保有していた住民たちは大きな被害を被った。

※3
「70日戦闘」の始まりは、30年前の1974年10月の経済発展のための「6カ年計画」(71~76年)の達成のために金正日氏によって発動されたもの。人民大衆を動員して、経済発展に必要な内部予備を積極的に見つけ、技術革新を通じて経済のすべての部門で「速度戦」の炎を灯すことであった。この戦闘を通じて全国の約1100所の工場と企業所で、6カ年計画を2年以上繰り上げて達成、工業生産は「70日戦闘」以前より1.7倍増えたと宣伝している。

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